コーヒー好きな方でしたら、美味しいコーヒーの淹れ方を学ぶかと思いますが、よくないとされる方法をするとどうなるのか、美味しいコーヒーを淹れる手順がどんなに意味のあることなのか、それを知るためにも今回はあえてコーヒーが不味くなる5つの方法でコーヒーをドリップしてみました。
美味しいコーヒーの淹れ方
色々な淹れ方がありますし、好みもあるかと思いますが、今回はまずベースとして下記ように美味しくコーヒーを淹れて、不味く淹れた時との違いをみてみたいと思います。
【美味しいコーヒーの淹れ方ポイント】
・豆は中細挽き
・お湯は90度
・ペーパーフィルターの紙の臭みを取るために一度お湯を注ぎリンスする
・お湯の一投目は、30秒待ち蒸らす
・欠点豆を取り除く
欠点豆とは、欠けて歪なものや、スカスカして形が良くない豆で、ハンドピックで取り除かないと苦味や雑味が出てコーヒーの風味に悪い影響を与えると言われています。
200g¥600程度の身近なコーヒー豆を購入すると200gのうち5〜9%ほど欠点豆だったりします。
こちらが良い豆。綺麗な楕円形で真ん中にまっすぐの線が入っています。
不味いコーヒー①細かすぎる豆で淹れる
コーヒーの引き目が細かすぎるとどうなるか。実験してみました。お湯の温度や量、その他の淹れ方は変えずに引き目だけ変えて淹れてみました。
このくらいの挽き目にしました。エスプレッソまで行かなくてもウォータードリップする時のような細挽きですね。
ドリップしてみると、蒸らし時間の間もお湯の通りが悪いのか、粉とお湯が馴染んでいる様子がありません。蒸すことができててないように思えました。粉が細かいのでなかなかお湯が落ちませんでした。
ドリップできましたが、色も濃いですね。味は、ものすごい雑味が出ていて正直、不味いです。舌や口に違和感や刺激があり、不快感すらある味わいに。
不味いコーヒー②豆を蒸らさない
①と同様、他の工程は同じで、豆も中細挽きに戻しドリップしてみました。
味は、不味くはありませんが、なんだか物足りない感じになりました。風味が感じられなかったり、コーヒーの個性が感じにくいコーヒーになりました。人によっては蒸らしの時間を取らない方もいるので、間違った淹れ方ではないのかもしれませんが、コーヒーの個性を感じたい方は、やはりしっかり蒸らしの時間をとったほうが良さそうです。
不味いコーヒー③ぬるいお湯で淹れる
今度は70度のお湯で淹れてみました。豆にお湯を注いだときに豆が膨らまず、ベチョッとしていました。コーヒーとお湯が馴染んでいるのかも疑問で、お湯がただただコーヒーの隙間を通っているだけのようでした。
味は、全体的にぼわっと個性が滲むような印象で、深みも無く薄いコーヒーになりました。また、美味しく淹れた時よりも、酸味が出ていました。ほかのナッティさや、甘味、チョコレート感などの風味が出ていないから酸味が強く感じたのかもしれません。香りも弱く風味が感じられません。
不味いコーヒー④沸騰したお湯で淹れる
次は100度の沸騰したお湯で淹れてみました。お湯を注いだとき、ドームが通常時より膨らんでいました。見た目は、美味しコーヒーを入れた時とほとんど変わりませんでした。
味は、苦味が引き立って、尖った味になり美味しくありませんでした。雑味やイガイガした感じもします。舌に残る雑味と苦味が不快で、しっかり不味いコーヒーになりました。
不味いコーヒー⑤欠点豆で淹れる
香りは、少しツンとしてとんがっていて、苦そうな印象。芳醇ないい香りはしません。味は、不味い!明らかに美味しくないです。雑味そのものを飲んでいるようです。エグみや苦味、イガイガした感じ、風味無しで、コーヒーの悪い所を全部集めたような味でした。最初に入れた美味しい淹れ方のコーヒーと比べると、苦味が本当に強く出て、香ばしさと苦味は全く別物なんだなと再認識させられました。
欠点豆は、いろいろな方法で飲めないか検証しましたが、どうやっても美味しく飲めないので、個人的にはコンポストへ行くのが正解なのかなと思いました。
まとめ
不味いコーヒーの淹れ方をすると、バランスが崩れるんだと分かりました。コーヒーの個性、風味、深みなどをうまく出すために、過去のコーヒー好きの皆さんが生み出してくれた知識は紛れもなく正しい工程なんですね。
その他にも、豆が空気と触れすぎて酸化したり、挽き目が揃ってなかったり、蒸らし時間が長すぎてしまったり、ドリップする際に粉が暴れたりすると旨味成分だけでなく雑味も抽出されてしまったり、さまざまな美味しくない原因とされるものがありますが、よかったらみなさんも実験してみてください。日頃やっているひと手間や工程が、大切なんだな〜としみじみ感じられますよ。