美味しいコーヒーに欠かせないポイントのひとつが、挽きたての豆を使うこと。
コーヒーを好きになると自分で豆を挽いて飲みたくなったりしますよね。
今回は、豆の挽き方で変わる味の違いと荒さによってどんな飲み方がおすすめかご紹介します。
なぜコーヒー豆は挽きたてが良いのか
コーヒー豆を挽くのは、コーヒーの成分を抜き出しやすくするためです。
実はコーヒーを豆の状態のままお湯につけておいても、じわじわと抽出することはできるのですが、時間もかかり、なかなか美味しいコーヒにはなりません。
豆を挽いて細かくすることで、お湯との接触面積が相対的に増え、コーヒーの成分抽出しやすくなるのです。
コーヒーは、豆を挽いた直後に最も豊かな香りを発します。
その香りも一緒に楽しむためには、淹れる直前に挽くことが良いとされています。
コーヒー粉は、豆と比較すると空気と接する面積が増えます。
その分、湿気を吸収してしまって風味に変化が起きるため、淹れる分だけ直前に挽くことが大切です。
多く挽いた場合は早めに使い切るのが良いですね。
挽いたコーヒー豆の粒の大きさ
コーヒー粉の粒の大きさを粒度と言い、粒度の違いで挽き方の種類が変わります。
挽き方は大きく分けるとこの3つとなります。
・細挽き
グラニュー糖くらいの大きさ。
苦味やコクが強調され、コーヒーの個性がよく出る挽き方となります。
水出しコーヒーにも向いています。
・中挽き
グラニュー糖とザラメの中間くらいの大きさ。
最もバランスの良い味になります。
コーヒーチェーン店で豆を買って、「ペーパーフィルター用で」と伝えると細挽きか中挽きになります。
・粗挽き
ザラメくらいの大きさ。
苦味が少なくすっきりとした味わいになります。
濃度は薄くなるので、量を多めに使うと水っぽくならずコーヒーの風味はしっかり楽しめます。
コーヒーの味や風味、苦味は、お湯の接触面積や接触時間が関係します。
粒が小さい細挽きは、お湯との接触面積が大きくより多く成分が抽出されて苦味や雑味が強く出た濃い味に。
反対に粒度の大きい粗挽きは、お湯との接触面積が小さく成分の抽出が抑えられて苦味を抑え酸味が出る薄い味になります。
粗挽きは酸味が出るのですっきりとした味わいと表現されることが多いですね。
コーヒー粉の1粒1粒で抽出の違いが出ないよう、粒が均一になるよう挽かなくてはいけません。
粒度のばらつきは濃度のばらつきを生み、コーヒーの風味を損なってしまいます。
挽き目による抽出速度や色の違い
挽き目によってお湯の落ちる速度が違います。
粗挽きは隙間が大きいので水の通り道が多く早く下に落ちていきます。
小さい粒、細挽きだと隙間が小さく水の通り道が少なく下に落ちる速度が遅くなります。
つまり抽出速度が遅くなります。
コーヒー一杯分200ccとした時、粗挽きと細挽きでは1.5倍ほど入れ終わる速度が変わってきます。
また、色も異なり粗挽きだと透明感のある薄い色に。細挽きですと濃い黒になります。
淹れ方に合わせて挽く
水出し、ペーパーフィルター、サイフォンなど淹れ方が様々ありますが、それに合わせて挽き方も変えるのがおすすめです。
コーヒーの淹れ方によって適した粒度、挽き方が変わってきます。
【細挽き】→水出し・エスプレッソ
【中挽き】→ペーパードリップ・コーヒーメーカー・サイフォン・ネルドリップ
【粗挽き】→パーコレーター・フレンチプレス・金属フィルターのドリップ
コーヒーミルの種類
コーヒーミルは、焙煎したコーヒー豆を挽いて粉にするための道具です。
大きく分けて手動式と電動式の2種類があります。
私はキャンプでコーヒーをよく飲むのでこちらの手動ミルを使っています。
ハンドルが取れてコンパクトになるものです。
キャンプでは荷物を極力減らしたいので、基本的にはこちらを使っています。
中のつまみを回転させて、挽き目を変えることができます。
このような手動タイプは、ハンドルをまわして自力で挽きます。
電動タイプに比べて手間暇がかかりますが、その過程や香りを楽しみながら豆を挽けるのが魅力。
デザインが豊富で、レトロなものからスタイリッシュなもの、アウトドアに適したコンパクトなものまであり、インテリアの一つとしても楽しめます。
目的や手入れのしやすさ、そして自分の好みのデザインなど、さまざまな視点で選ぶことができます。
たくさんの豆を一気に引くのには向いていないので、1~2人でゆっくりとコーヒータイムを楽しみたい人に適しています。
電動タイプは、電力を利用し自動で挽きます。
手動タイプに比べてすばやく、かつ力を必要とせずに挽けますので、手軽さを求める人に適しています。
挽いた豆の保存期間
コーヒー豆は保存食品のように思いますが、生鮮食品です。
なので、当然時間とともに劣化していきます。
しかもコーヒー豆は酸化しても、見かけで分かりにくく劣化に気づきにくい食品です。
できるだけ最善な状態でコーヒー豆を保存することでこの劣化を防ぎ、美味しさを維持しましょう。
挽いた豆になるとさらに劣化が早く、香りや味が落ちますので、やはり飲む分だけ挽いて使い切るのが良いですね。
挽いた粉の状態だと7〜10日程度がおいしく飲める期限だとされています。
冷凍の場合は20日間と言われています。
まとめ
自分の好みや飲む環境によって選択肢がたくさんあり、コーヒーの挽き方は奥が深いですね。
おすすめの方法はありましたが、自分で挽いて何度も試して好きな飲み方を見つけてみるのも面白いのではないでしょうか。