コーヒーにミルクを加え、カフェラテやカフェオレを飲んだり、自宅で淹れて飲む機会もあると思います。夏は、水出しコーヒーも活躍する季節ですが、ミルクでコーヒーを淹れる「ミルク出しコーヒー」はご存知でしょうか?今回は、ミルク出しコーヒーと水出しコーヒーの違い、カフェオレ・カフェラテの違い、使用するコーヒー豆・牛乳、ミルク出しコーヒーの作り方について解説します。
そもそもミルク出しコーヒーとは?
ミルク出しコーヒーは、コーヒー豆からミルク(牛乳)を使って抽出したものを指します。
冷たいミルクにコーヒーバッグを浸して、コーヒーの成分を抽出するのです。ミルクブリュー(milk brew)とも呼ばれています。
最近では、ミルク出しコーヒー専用のポットが発売されていたりもします。また、お店でも「ミルク出しコーヒー」を提供するところも増えてきました。
水出しコーヒーとの違い
水出しコーヒーは、水を使用してじっくりと時間をかけてコーヒーを抽出するものです。「ダッチコーヒー (Dutch Coffee) 」とも呼ばれています。
古くから中南米などで行われてきた伝統的な抽出方法です。
お店では、水出しコーヒー用の専用器具を使用することが多いです。自宅では、市販のパックと麦茶を作るボトルで代用可能です。
コーヒー豆はフルシティロースト以上の深煎りを使用するのが一般的です。
味は、さっぱりとした口当たりでコクもあります。酸化がしにくいなどの特徴があります。
一方、アイスコーヒーは、ドリップコーヒーと同様の抽出方法で氷などで冷やして飲むタイプです。
ミルク出しコーヒーとカフェオレ・カフェラテの違い
カフェオレ(café au lait)は、ドリップコーヒーにミルクを加えたものです。コーヒーとミルクの割合は50:50となっています。
コーヒー豆は、深煎りを用いて細挽きにすることが多いです。ネルドリップで抽出する場合は、粗挽きでも可能です。
カフェラテ(caffè latte)は、エスプレッソにミルクを加えたものです。エスプレッソとミルクの割合は20:80となっています。
コーヒー豆は、深煎りを用いて極細挽きにします。
これらは、ミルク出しコーヒーと異なり、湯や蒸気を使ってコーヒーを抽出しています。
ミルク出しコーヒーは、冷たいミルクを使ってコーヒーを抽出するのです。
ミルク出しコーヒーの味について
ミルク出しコーヒーはミルクに浸してコーヒーを抽出するため、ミルクの濃厚な味わいが広がります。
つまり、コーヒーの苦味よりもミルクの甘みやまろやかさなどの主張が強い印象です。
カフェオレの場合は、コーヒーとミルクの割合が50:50なのでどちらの主張が強いのかを判断するには難しいかもしれません。
カフェラテは、エスプレッソ特有の苦味をミルクの甘みでまろやかにするため、どちらかといえば、コーヒーの主張がやや強いといった印象です。
とはいえ、ミルク出しコーヒーは、ミルクの主張が強すぎるわけではありません。
コーヒーの苦味も残しつつ、ミルクの甘みを楽しめるので、ミルクの主張が少し強い方が良いという人には最適です。
ミルク出しコーヒーに使用するコーヒー豆
コーヒー豆は、国によって種類や味が異なります。また、焙煎度合いによっても大きく味が変わることもあります。
ミルク出しコーヒーに使用するコーヒー豆は、ミルクに負けないコクと苦味のあるものが望ましいです。
焙煎度合いでは、フルシティ〜フレンチ、イタリアンローストなどです。
例えば、ブラジルの豆であればナッツのような香ばしい香りやインドネシアのスパイシーで独特なフレーバーがミルクとの相性が良いでしょう。
その他、エチオピアの華やかな香りとミルクとの相性も良いです。もちろん、深煎りのブレンドされたコーヒー豆との相性も抜群です。
ミルク出しコーヒー=深煎りではありません。浅煎り~中煎りの豆を使用すると、華やかでフルーティーなコーヒーの味わいが広がります。
ミルク出しコーヒーに使用する牛乳
実は牛乳にもさまざまな種類があります。
乳脂肪分や無脂乳固形分(牛乳から乳脂肪分と水分を除いた成分。タンパク質、乳糖、ミネラル、ビタミンなど)が%で表示されます。
・牛乳
生乳を加熱殺菌するのみで、水や添加物を混ぜたものではないこと。
「飲用乳の表示に関する公正競争規約」で牛乳といえるのは、生乳100パーセントの「牛乳」と「特別牛乳」のみです。
「乳及び乳製品等の成分規格に関する省令」で、乳脂肪分 3.0% 以上、無脂乳固形分8.0%以上と規定されています。
・特別牛乳
特別牛乳さく取処理業の許可を受けた施設で製造された牛乳です。乳脂肪分3.3% 以上、無脂乳固形分8.5%以上と規定されています。
・成分調整牛乳
生乳から乳成分の一部(水分、乳脂肪分、ミネラルなど)を除去し、成分を調整したものです。
無脂乳固形分8.0%以上と規定されています。
・低脂肪牛乳
生乳から乳脂肪分の一部を除去したものです。
乳脂肪分を0.5%以上1.5%以下、無脂乳固形分8.0%以上と規定されています。
・無脂肪牛乳
生乳からほとんどの乳脂肪分を除いたものです。
乳脂肪分0.5%未満、無脂乳固形分8.0%以上と規定されています。
・加工乳
生乳に脱脂粉乳、濃縮乳、クリーム、バターなどを加えたものです。
無脂乳固形分8.0%以上と規定されています。
・乳飲料
生乳や乳製品を主原料にミネラル、ビタミン、コーヒー、果汁など、乳製品以外のものを加えたものです。
乳固形分(無脂乳固形分と乳脂肪分を合わせたもの)は3.0%以上と規定されています。
雑菌方法の表示
・低温保持殺菌(LTLT):63~65度 30分
・高温長時間殺菌(HTLT):75度 15分
・高温短時間殺菌(HTST):72度 15秒
・超高温瞬間殺菌(UHT):120度 2秒
(参考:京都府「牛乳・乳飲料の表示」)
https://www.pref.kyoto.jp/shoku-kawaraban/hyouji02-9.html
耐熱ガラスメーカーによると、ミルク出しコーヒーに使用する牛乳は、成分無調整牛乳がオススメとなっています。
(参考:PR TIMES「水出しならぬ…ミルク出し!意外なおいしさ新発見。水を使わず抽出するので濃厚な味わいを愉しめる。HARIO 「 ミルク出しコーヒーポット 」 新登場。」)
ミルク出しコーヒーの作り方
レシピ
・コーヒー水出し用パック(お茶パックも可)
・コーヒー豆(30g)
・牛乳(300〜450ml)
1.コーヒー豆を挽く・豆をパックに入れる
味をしっかり出したい方は細挽き、あっさりめが好みの方は、中挽き程度にコーヒー豆を挽きます。挽いた豆をパックに入れます。
2.サーバーにミルクを注ぐ
パックに入れたコーヒー粉をサーバーに入れ、ミルクを注ぎます。
コーヒー豆(g):ミルク(ml)=1:10の割合にします。お好みで調整しても良いでしょう。
3.冷蔵庫で寝かせる
サーバーを冷蔵庫に入れ、8〜12時間寝かせます。お好みで調整可能ですが、長く置きすぎると、雑味がでたりするため注意しましょう。
4.完成
パックを取り出し、軽く混ぜて完成です。
水出しコーヒーの作り方
レシピ
・コーヒー40gの粉(中挽き)
・水500ml
- 1.パック(40g)を容器に入れる
- 2.水を500ml入れる
- 3.冷蔵庫で8〜12時間冷やす
- 4.パックを取り除く
- 5.完成
まとめ
ミルク出しコーヒーは、夏にピッタリの飲み物です。作り方も簡単なのでぜひチャレンジしてみてください。
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